カンボジアのATMでカードが吸い込まれたという記事を目にしました。
それに関して、下記のコメントがありました。
「銀行のATMだって信用できないので要注意!
行員が、口座No,暗証番号スキミングする可能性もある
ということを気にしていた方がいいです。
キャッシュカードが戻ったあとは、当面、現金残高、別の銀行に移すとか、
残高少なくするという防衛策も必要かもしれませんよ?」

タイでは銀行員が勝手に
顧客の預金口座からお金をだまし取ったりする例もあるので、
これはありえるなと、その対策をコメントした人の心遣いに感心しました。
思えば、以前友人がタイのATMで
クレジットカードを吸い込まれたことがあり、
自分にも起きないとは限らないので、少し調べてみました。
以下、クレジットカードのコールセンターで勤務していた方からの情報です。
クレジットカードがATMに吸い込まれる理由としては5つあります。
★毎月の支払いを遅れがち、また延滞を続けている場合
クレジットカード会社的には延滞を繰り返してるお客さまから
クレジットカードをいきなり物理的に取り上げて
強制的に連絡をしてもらうという狙いがあります。
それは延滞を毎月繰り返しているようなお客さまというのは、
電話をしても全く連絡がつかない事が多いからです。
ただ単にシステム的に利用停止とせずに
ATMにクレジットカードを入れた途端に回収するようにしておき、
本人が慌てて電話をかけてくるのを待っているわけです。
延滞を繰り返してが理由で
クレジットカードがATMの中に吸い込まれたお客さまというのは、
その後クレジットカードは手元に戻ってもきませんし、
再発行も当然ありません。
そのクレジットカード会社内で社内ブラック扱いとなり、
今後二度とそのクレジットカード会社の審査は通ることはありません。
★盗難や紛失の届けが出ている
クレジットカード会社によっては
盗難届けが出ている場合は
ATMの中に吸い込まれるのと同時に
警察へ通報されるシステムになっているケースも見られます。
これでクレジットカードを盗んだり、
拾ったクレジットカードを勝手に使おうとして
ATMにクレジットカードが吸い込まれる理由は分かると思います。
★システムエラー
これはATMの機械の故障やクレジットカード会社側のミスで
きちんと支払をしてるお客さまなのに
重延滞してるお客さまと同じ処理をしてしまい
クレジットカードを誤って回収してしまうケースです。
★悪意を持った第三者の行為
海外のATMの中には
その設置者の関係者の中に悪意を持った人がおり、
一旦クレジットカードを吸いこませてその情報を抜き取る、
スキミングをしている場合があります。
中にはクレジットカードを
1晩も2晩も利用者にミスがないのに返さず、
その間にコピーをしているケースもあり、
そうしてスキミングをしたクレジットカードで不正利用を働くわけです。
この事から海外のATMで理由もなく短時間でも
ATMの中にクレジットカードが吸い込まれた方は、
必ず利用しているクレジットカード会社に連絡を入れて下さい。
そうしないと万が一スキミングにあった際に、
なんで海外のATMの中に吸い込まれた事を言わなかったのかと
問い詰めてくるクレジットカード会社もあるので注意が必要です。
★クレジットカードの返却の取り忘れ
日本のATMでは
クレジットカードを入れてカードの取り忘れがあると大方、
激しい警告音で取り忘れを教えてくれて、
それでもカードを受け取らないと、
そのカードを一旦ATMの中に回収する機能がついています。
この場合はクレジットカード会社や
ATMに備え付けの電話で連絡をしてもらうと、
現地に警備員が急行して身分確認の元に返却してくれたりします。
しかし海外のATMの中、
特に南米のATMでは取り忘れが起こると、
そのままATMに吸い込んで、中に設置してある裁断機で
クレジットカードを木っ端微塵に裁断してしまう事があります。
また、クレジットカードを裁断されてしまったときの対応は
各クレジットカード会社によって対応は異なるのですが、
現地にデスクがある場合はそこで再発行したり、
現地デスクがない場合は現地デスクのある国にいくか、
帰国して再発行を受けるかになります。
繰り返しになりますが、
延滞でクレジットカードを取り上げられるのは仕方ないですが、
海外のATMで吸い込まれた場合には
必ず利用したクレジットカード会社にその旨を連絡しましょう。
なかなか勉強になりました。